スタートアップ予備校
どうも。ここサンフランシスコはジャイアンツのワールドシリーズでかなり盛り上がってます!
さて、近頃、起業やスタートアップに関する教育や講座が増えてきていますが、起業家ではなくて「スタートアップで働く人」を養成する試みがボストンで行われているようです。
その名もBoston Startup School。先日もでてきたインキュベーターのTechStarsのボストン拠点が絡んでいるのですが、スタートアップに興味がある新卒やキャリアチェンジの人をセレクションして、かなり実践的なことを教え・経験させ、スタートアップの職につかせるというものです。
営業 & biz dev、マーケティング、プロダクトデザイン、ソフトウェア開発の4つのトラックがあり、プログラムは6週間。入学は結構狭き門で、受け入れられるのは応募者の20%以下のようですが、受かった人はなんと無料で受講できるとのこと。
スタートアップ(大きいものも含めて)がスポンサーになって、講師にもなり、雇用受け入れ先にもなるというモデルなんですね。これは結構いいかも。ボストンはMITやハーバードがある世界有数の大学町でもあるため、アメリカではシリコンバレーに次ぐスタートアップ拠点です。が、それでも人材などの問題で、シリコンバレーに流出してしまうスタートアップや起業家が多いとのことで、コミュニティを活性化して入っていく良質な人材を増やすことで、その流出を止めたいという意図があるようです。
起業をする人はどこにでも一定数いるものですが、この「スタートアップで働く優秀な人材」の層の大きさが、シリコンバレーの一つの特徴だと私は思っています。彼らは、大企業に入れなかった人では全くなくて、必要なスキルセットや志向が異なるスタートアップだからこそ働きたい人たちです。ファウンディングチームを超えて成長していく時に鍵となるのが、いかにこうした優秀なスタートアップワーカーをチームに入れていくかですが、なかなか良い人がこない、と日本のスタートアップからよく聞きます。
そもそもスタートアップで働くとはどういうことかが分かる人が少なかったり、適したスキルセットをもつ人が少ない場合には、こういうプログラムで要請するのはwin winで良いのではないでしょうか。どうでしょ、スタートアップ界隈の人を結集して東京ではじめてみては。
ちなみに、どんな実践的なことをやっているかの例を一つ。営業 & Biz Devトラックの場合ですと、「全生徒(そのときは72名)のランチを予算なしで調達してくる」というお題が与えられて、習った営業スキルを駆使して、地元のレストランから寄付してもらってりを取り付けてくるそうです。そういう、とにかくリソースが不足している中、頭とガッツ使ってとにかく実現する、という様なとってもスタートアップな実習をさせてもらえるわけです。いやー楽しそう。成功体験にもなるし、雇う側も確かにやりやすそうですね。なかなか理想的な職業訓練では?
ほんと近頃は普通の学校教育だけでなく、いろいろな学びの機会がありますねー。良い世の中になったもんだ。若い皆さんは活用しない手はないですよ~。
では今日はこの辺で。