開発者のFacebook離れ
自分が使わないせいもあるんですが、Facebookアプリについて最近とんと聞かないなと思っていたら、やっぱり結構下降気味みたいですね。
だれもがFacebookアプリを作ったり、Facebookとのインテグレーションをがんがんしていた数年前とくらべると、温度差はかなりのよう。中には、「ビジター/ユーザーの殆どがFacebookから来ている、というようなサービスは投資不可能」と公言しているVCもいるそうです。
その理由についてAndrew Chenがブログで分析していたので、以下、要点だけ端折って紹介します。興味のある方は、原文をどうぞ。
1. Lack of virality (バイラル性の欠如)
Facebook側もユーザー側もさまざまなことを学び、招待周りの設定などが管理されるようになったこともあり、バイラルが働きにくくなった。
2. Higher ad rates (高くなった広告費)
数年前はとても安価な広告インベントリーがあったが、今ではレートがあがり、かつてのZyngaやGroupOnなどのように、トラフィックをがんがん安値で買うようなことは難しくなった。
3. Constant retooling (ひっきりなしの改良・アップデート)
APIなどの変更がとても頻繁。キャッチアップはおろか、メンテだけでも大変。
4. Competition (競合)
Facebookと競合になりえるものに関しては、申請がおりなかったり、広告の掲載ができないということがあるらしい。
5. The feed is finite (フィードは有限)
Facebookが更に浸透し、個々のユーザーのアクティビティも増えるが、一人ひとりがログインして一度に見るフィードはせいぜい10-20と限られている。そのスポットを奪い合うのは大変。
6. Mobile platforms are the new sexy opportunities (代わってモバイルプラットフォームが旬に)
iOSやAndroidプラットフォームのほうが成功する余地がある、と今のところ多くの人は見ているようだ。
これだけのユーザー数を抱えているFacebookなので、ビジネス上できることはいろいろあると思いますが、プラットフォーム戦略はちょっとテコ入れが必要そうですね。
まあ、だからといって誰もがiOS/Androidアプリを作っている昨今、それはそれで厳しいわけで。プラットフォーム側、その活用側、双方にとって長期にわたって持続可能な協業関係を築くのはなかなか難しいですね。
では今日はこの辺で。