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USにおけるiOSアプリ市場の全容

度々ふれているアプリについてですが、膨大な数があって埋もれがちというのは誰もが感じますが、実際の数値については意外に情報がないんですよね。

そこで全容をざっくり把握するには地道に調べて積み上げるしかないかなと思っていた矢先、ずばりそれをやってくれた記事が昨日ありました。興味がある方もいらっしゃると思うので、ここでサマリーを紹介しますね。

US App Storeの2013年5月時点数値

  • 総アプリ数:760,000強
  • アプリ売値合計額:$1.13 million (アプストア上の全てのアプリを購入するには1億円以上必要ということになります)

以下、カテゴリー別の数値です。なお、複数カテゴリーで登録している場合でも、プライマリーのカテゴリーにだけカウントされています。

予想通りですが、ゲームが圧倒的に多いですね。数の次点はエンターテイメントだと推測してましたが、教育・学習でした。この分野は有料アプリの値段もそこそこ取れるので、売値総額では最大となっています。一方、アプリの平均単価が高いのは、メディカルとビジネス、まあこれは妥当な線でしょうね。まあ、あくまでも平均ですが。

アプリ数、有料・無料の割合という観点から見たのが次のチャート。

半々くらいなものが多いなか、ビジネスやニュース、ファイナンス、ソーシャルネットワーキングは有料率がかなり高いですね。ソーシャルで有料が多いのは、デート系が多く含まれているからでしょうね。

ではカテゴリー別の実際のダウンロード数やレベニューはどうかというと、データは異なるのですが、App Annieのものが参考になるかと思います。(こちらはグローバル、2013年第一四半期のみをもとにしています)

こう見ると、ProductivityとSocial Networkingのカテゴリーでは総数は少ないけれども売上げはよいので、良いもの作ってきっちりマーケティングすれば、神業マーケティングやとんでもなくラッキーな状況がなくても、競争できそうな雰囲気ですね。

 

どうでしょう。全容といいつつ、GigaOMのデータはアプリ内購入について全く加味してませんし、App Annieのレベニューデータにそれが入っているかは確認できてませんが、まあ、ざっくり規模感を見るには、よいデータなのではないかと思います。

最近は法人向けやハードにトレンドがシフトしてきている感がありますが、アプリだけで生きられるのは、まあ、かなり限られるかと。ちなみに、リンクにあるApp AnnieのデータによるとiOSのマーケットは日本がUSに次ぎ2番で、USと日本でほぼ50%を占めるそうです。参考まで。

では今日はこの辺で。

 

最初のお客さん

「初心を忘るべからず」とはよく言われることですが、最初にお金を払ってくれたお客さんについて、みんなどのくらい覚えているんでしょうね。B2BかB2Cか、セールスサイクルの長さや価格帯によっても重みは違うでしょうが、スタートアップのファウンダーにとっては色々な記憶と一緒に頭の片隅にしまわれているのではないかと思います。

先日またまたQuoraで見たのですが、あのAmazonの一番最初の顧客とその人が買った本は何か、というスレッドがあり、ちょっと感激してしまいました。

最初のオーダーは1995年の4月3日でJohn Wainwrightさんという方が、Fluid Concepts and Creative Analogiesというコンピューターの技術書を買ったとのことなんですが、そのやりとりが絶妙。

Amazon社員が事実を挙げ、さらに実はオフィスキャンパスには第一号であるWainwrightさんの名がつけられたビルがあることを公表。そこにQuoraで本件スレッドを見つけた友人から聞いたと、Wainwrightさんご本人登場。Wainwrightさんは自分の名が冠されたビルがあることなど露知らず。で、Amazon社員がビルに掲げられている説明書きの写真を提供。さらに微笑ましいことに、このWainwrightさんは、その買った本だけでなく箱に入っていたパッケージスリップを未だにきちんと持っていて、求めに応じ写真まで載せてくれました。しかも社員によると、そのときには手元に在庫があったわけではなく、Jeff Bezos自らローカルの本屋で買って発送したらしいです。

成功してあまりにも大きくなると想像しがたいですが、当然ながら最初は普通にスタートアップだったわけで。

Amazonは今では本だけでなく世界中で一日にものすごい数のオーダーをさばくんでしょうが、こういうことをきちんと刻んでおくとは素晴らしいと思いました。また買った人もすごいですよ。これこそアーリーアダプター。いろいろなレベルでお互いのリスペクトを感じますねぇ。

規模の大小とは関係なく、最初のお客さんを称えてちょっとしたことをし、それを社員でわかちあうっていうのは、どのスタートアップでも取り入れられるカルチャー形成のよいアイディアではなのではないでしょうか。

では今日はこの辺で。