100%在宅でメール無しのスタートアップ
今では190名ほどに成長した社員のほぼ全員が家から働き、社内のコミュニケーションにはメールを一切使わない、など斬新なことでもよく知られているサンフランシスコ拠点のスタートアップがあります。さてどの会社でしょう?
会社名はAutomattic。WordPressを運営している会社、といった方が分かるかもしれませんね。私のこのブログもWordPressですが、2003年の登場からじわじわ成長し、現在では世界中のWebサイトの20%を構成し、バリュエーションは$1 billionといわれています。
創業者は当時若干20歳だったMatt Mullenweg。CEOは早い段階から外部の「大人」を入れていましたが、今でもWordPressの顔として活躍中です。ちなみに、私の頭の中ではかわいい少年風だったのですが、最近写真を見ると、まあすっかりイケメンになってるではないですか!
これ↓最近。
私の記憶。4-5年前↓
いやー、オバサン年とるわけだw
さて、で、組織の話。
もともとはオープンソースなので、いわばその仕組みで組織がなりたっており、必要な技能がある人ならばどこにいてもOKということで、社員は28カ国141都市にいるそうです。そんなわけで、サンフランシスコにお洒落なオフィスはあるものの、多くの人が家などから働いています。会社からはコンピューター関連の支給に加え、ホームオフィスをデコったり、改善したりするのに$2000が与えられるとのこと。
普段のコミュニケーションはチャットやGoogle Hangout、自社のブログツールを使いますが、Hack weekとしてチームを世界中のどこでも結集できる予算もつけられているそうです。
便宜性云々はもちろんですが、こうやって自社のツールを使い、且つオープンソースのコントリビュターと同様散らばった環境で働くということで、ユーザーのニーズを自ら感じられるんですね。まさしくEat your own dog foodなわけです。それでいて、会社として機能するためには様々な試行錯誤があったことでしょう。
この秋、そういった工夫について本が出まして、中々の評判のようです。コンサルタントが社員となりその1年を綴ったもので、タイトルはThe Year Without Pants: WordPress.com and the Future of Work。分散型組織やマネジメント全般、働き方の未来など、面白い話が一杯です。興味ある方はぜひ。
では今日はこの辺で。