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どうも。今日は前回のウィジェット続きで、Facebook関連の話を軽く。
Facebookはここ暫く、シリコンバレーで最も熱いベンチャーの1つとして注目されてきたのですが、プラットフォーム化してからその勢いはかなりのようです。3rd partyの開発者が狙っているプラットフォームトップ2はこのFacebookとiPhoneだとのこと。これは凄いですね。
皆が狙うと当然いろいろと問題があるわけですが、先日Facebook向けにウィジェットを作った開発者による「そんな薔薇色じゃない」といういわば告発文的なものがValleywagにありました。ご興味があればぜひ。
このFacebook、暫くは大学生向けのSNSとして成長してきましたが、昨年、誰でも登録できるようにしてからはユーザー数は激増中。comScoreによると、今年5月には月間のユニークビジター数が2660万に達し、昨年同時期と比べて89%増だそうです。
最近、FacebookをMySpaceと比較したもので中々面白かったのが、こちらの記事。 ユーザーはどちらかといえばメインストリーム系で、MySpaceはオルタナティブ系という感じらしいのですが、この記事では更に踏み込んで、UCバークレーの博士課程の学生による論文で、これらは二極化した社会階級を示しているという内容のものを紹介しています。先日、米軍ではMySpaceの使用が禁止されたものの、Facebookは禁止されなかったのですが、それは兵士の多くがMySpaceを使っていて、将校の多くがFacebook派だからだとの噂もちらほら。
まあ、片や元はハーバードの寮からうまれた大学生コミュニティーですからねぇ。といってもあれだけのユーザー数を抱えるMySpaceがアウツ系(社会経済的或いは性格的に)ってのも、なんだかしっくりきませんけど。アメリカらしいかもしれませんね。
それにしても、SNSはかなりの浸透度のようですね。先日、二十歳そこそこの女子にMySpaceをやっているかと聞かれ、やってないと応えたら、ピシャリと”How old are you?”(トーンからして「っていうかアンタいくつよ」という感じです)と返されました。衝撃。オジサンやオバサンでない限りSNSをやっていないはずがない、という程に浸透しているみたいですね。いや実際結構いってますから、良いんですけど…そんなにストレートに年齢を聞かれたことなどなかったので驚きました。
そう、やっていないんですよSNS。一応仕事用にLinkedInはあるにはあるのですが更新もちゃんと出来ていません。この分野はメタでは追ってたのですが、自分では一切手をつけてこなかったのです。私の場合は年がどうのというより、興味の方向性に加えて性格的なものですけどね。まあプラットフォームとウェジェット経済を調べる上でも良いかもしれませんので、MySpace、Facebook、それからmixiにもここらで入ってみようかと。今更ですが。心やさしい方々、友達リストにでも入れてやって下さい。
日本のSNSの活用レベルはどのくらいなんでしょう。様々な住み分けはmixi内のコミュニティでなされているんですかね。Mixi以外に一部でポピュラーなものとかあったら、どなたか教えてください。
今日はこんなとこで。ではまた。
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どうも。昨日のエントリーで紹介した本の内容に沿うような、目先のことではなく世界に貢献すべくがんばっている起業家の、さわやかであついエントリーに出会ったので意訳しつつ触れたいと思います。これはアメリカではトップシェアを誇るオープンソースブログソフトウェアのWordPressのファウンダー、Matt Mullenwegによるものです。(ちなみに我がブログもWordPressを使っています)
WordPressを始めた時が19歳であったということもあり、マスコミが「若い起業家が、ある日突然素晴らしいアイディアを閃き、一夜のうちに成功を収めた」というステレオタイプな話にインタビュー記事をおとしこみたがっているようだとし、もちろんその方向性で話をすればマスコミ受けしてさらに知名度は上がるようだけれども、そのような事実とは異なる煽動的な記事は、短絡的な起業を増やし本当に重要なことを成し遂げることを阻害すると批判しています。
What’s worst is I think these stories sell a false promise and hope to people outside of the industry — it attracts the wrong type of entrepreneurs — and inside of the industry it distracts us from what really matters.
実際には、WordPressは4年間の絶え間ない努力があったからこそ今に至っており、これから先何年もの努力が待ち受けているもので、「一夜のうちに成功した」とは程遠いと。また、自分及び数人だけで創ったのではなく、パッションを共有する世界中の多くの人の協力なくしは成し得なかったと述べています。
そして、彼が何を追求しているかというと…
It’s not about selling out to a single company, it’s dozens of companies independently adopting and backing an open source platform for no reason other than its quality. I’m not a millionaire, and may never be, but there are now hundreds of people making their living using WordPress, and I expect that number to grow to tens of thousands. That’s what gets me out of bed in the morning, not the prospect of becoming a feature on an internet behemoth’s checklist.
金でも名誉でもなく、より多くの人に使ってもらうことを喜びとしてるわけですね。
実はこの「自分の創った物をより多くの人に使ってもらうことを喜びとする」というのはエンジニア起業家には割と多い、いわばクラシックなモチベーションです。ですが、90年代や昨今のようなブームになると、周りで短期間に大金を得た人を見るにつけ、表現は悪いですが、猫も杓子も起業という状況になってしまうことがあります。そうなると、スコープが小さくモチベーションが金銭面に偏ったベンチャーも数多く、逆にこのようなクラシックな発言を耳にすると新鮮に感じてしまうわけです。 いやー、良いですね。
彼はまだ23歳。これからもこの至極まっとうな気持ちと情熱でがんばってほしいものです。 歳云々というと怒られちゃうかもしれませんが、でもやはり、この年齢で地にしっかり足をつけて、自意識過剰にならず、チームあっての自分とはっきり認識していることは、そうあることではないと思います。 大人だなー。
自分が19の頃なんて、何してたでしょうね。少なくとも仕事なんて事は考えてもいなかったはずです。その時なりの一生懸命さはあったような気もしますが、自分に対する内向きなもので、外の世界に向けてあんまり考えていなかったのではないかと思います。 まあ、人それぞれですけどね。皆さんはどうですか?
では今日はこの辺で。皆様良い週末を。