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エンジニア獲得のあの手この手

シリコンバレーではエンジニアが神様だという話は、皆さん聞いたことがあると思います。

もちろんエンジニアと一括りにするのは極めて乱暴ではあるのですが、応じて、一般的に報酬は結構なものです。確か給料の平均は1000万円くらいですが、その他ボーナスや当たれば大きいストックオプション、諸々の「福利厚生」を含めるとかなりのものです。

GoogleやFacebook、Twitterの類の会社のいわゆるスタープレーヤーになると、破格になるわけで、10億円、さらには20億円プレーヤーもいらっしゃいまする(純粋な給料だけなら数千万円単位ですが)。なんかもうプロスポーツみたいですね。

そんなわけでタレント獲得・つなぎとめはかなり競争が激しく、ここ数年「福利厚生」はかなり膨張した感があります。

例えば、よく知られる朝昼晩のグルメな食事付きだけでなく、自分好みのコンピューターやモニターといった仕事道具を指定できたり、というのは小さなスタートアップでもデフォルトに近いくらいになりました。

更には昨日読んだ記事によると、経験豊富で優秀なエンジニアの要望に応えるため、ドラムスタジオのレンタルは結構需要が高く、テスラ(セダンの方ですが)のレンタカーを1年供給したりなんかもあるそうです。引き手数多の優秀クラスだと、何が何でも、という具合。

一方普通クラスのエンジニア獲得にも相当力が入るようで、同記事によると、面接などで会社を訪問させる際には「より和気藹々に見えるように」ステージングするところもあるとか。ステージングというのは、モデルルームとかでおしゃれなカスタムサイズの家具や花をセットアップすることで印象を良くするアレで、この場合は、社員をその時間にわざとビリヤードさせたり、設置したバーで談笑させたり、ということのよう。

こういう見せ掛けのものは正直どうかと思いますけど、多分見る方はちゃんと見ていて、それでいてそんな「獲得したいという姿勢」が嬉しくてYesという場合もあるかもしれないですね。

というわけで、あいかわらず浮かれ気分のシリコンバレーですが、もう少しこの波は続きそうな感じです。

では今日はこの辺で。

 

 

 

 

「イースターエッグ」マーケティングとは

イースターエッグってご存知でしょうか。もともとは復活祭(イースター)でゆで卵にペイントしたり絵を描いたりして、それを色々なところに隠して子供達が見つけたりするお祝い事のことを指しています。では、製品開発或いはマーケティング用語としてはどうでしょうか?

これは卵探しと同様に、製品の機能をわざと隠しておいてユーザーに見つけさせて、バイラルで話題にさせるテクニックを意味します。

ゲーム業界ではかなり昔からこの技は使われていました。必ずしも「マーケティング」を狙ったものではなかったかもしれませんが、「どこをつつくとボーナスアイテムが獲得できる」みたいな話しは、子供(大人もかもw)同士ではかなり重要な話題であり、誰がそういう秘密を見つけるかというのもかなり競争をあおったという思い出があるのではないでしょうか。

現在ではそれがゲームを超え、コンシューマー向け製品・サービスにかなり組み込まれることが増えました。例えば、Siriが出たころなんかは、多少意地悪な質問に対する面白い回答はかなりネタになりましたし、Googleで画面がすごいことになる隠れ検索ワード(do a barrel roll)が話題になったこともありましたよね。最近ではSnapchatなんかは、フィルター加工の隠れ機能等、このマーケティング手法を上手に使っていると定評があります。

この技は製品・サービスが既にある程度のエンゲージメントがあったり、そうでなければよっぽど斬新でないと中々期待通りの効果はでないという面はあるのですが、試してみる価値はあると思います。

隠れてる、でも見つけられる、且つ見つけて楽しく、人に伝えたくなる、というラインはかなり微妙で、他の例や試行錯誤が必要になると思います。これは製品・サービスそのものの性質やUXにもよるでしょうが、上手くやるにはかなり考えて実行する必要がありそうです。

が、ちょっとアドホックでもしかしたらできるのかなと思ったのが、例えばアプリで新しいフィーチャーを加えるとして、でもUIを一新しない限りそこへのナビゲーションが遠くて説明がまどろっこしくなる、ということが予想される場合、それを敢えてイースターエッグとしてしまう、というのはどうなんでしょう。まあケースバイケースでしょうが。

もし経験談などあれば、ぜひ。

では今日はこの辺で。