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資金調達に使うプレゼン

久しぶりにちょこっとプレゼンの話を。

資金調達や初めて会う人に自分のスタートアップを簡単に説明するためのスライドには、実はある程度きまりがあります。もちろん用途や聴衆に合わせて調整が必要ですが、簡単に言うと、10枚くらいで端的に以下について語る必要があります。

  • Problem
  • Solution
  • Underlying magic /Technology
  • Team
  • Business model
  • Status / Traction
  • Competition

既に製品がある or サービスを開始している場合には、最後の二つが特に重要です。Tractionに関しては前にもかなり書いた気がしますが、どれだけの期間でどれだけのユーザーがついたか等をどどーんと数字で客観的に示すのが何よりも効果的。

Competitionは軽視される傾向があるのですが、実はかなり重要です。聞いている人は「xみたいなもの?yと何が違うの?」というふうに、自分の持っている脳内レファレンスと比して理解したいものなのです。だったら、はなから自社として理解して欲しい枠組みで説明すべきです。(よく「競合がいない」ということを言う人がいますが、本当に競合がいないのは本当に稀です。何らかの枠組みで括れば競合はいるので、よく考えて示しましょう。そうしないと、市場リサーチ不足などと思われておわります。)

こう概念で言われても、実際どういうスライドが使われるの?と思われるかもしれません。そういう時は、例をみるのが一番。でも実際に使われるスライドを見る機会はあまりないですよね。先日Bufferというスタートアップが「$500,000資金調達するのに実際に使った資料」として貴重なスライドをシェアしていたので、参考にしてみてください。何の派手さもない資料ですが、必要な情報は入ってます。綺麗でなくても、英語の文章もあんまりなくても、こんな感じでいいんです。原文中にはTractionやCompetitionに関する詳細な説明もあるので、わかりにくいと思われる方はぜひぜひ読んでみてください。

The slide deck we used to raise half a million dollars from Buffer

では今日はこの辺で。

 

 

 

 

開発者のFacebook離れ

自分が使わないせいもあるんですが、Facebookアプリについて最近とんと聞かないなと思っていたら、やっぱり結構下降気味みたいですね。

だれもがFacebookアプリを作ったり、Facebookとのインテグレーションをがんがんしていた数年前とくらべると、温度差はかなりのよう。中には、「ビジター/ユーザーの殆どがFacebookから来ている、というようなサービスは投資不可能」と公言しているVCもいるそうです。

その理由についてAndrew Chenがブログで分析していたので、以下、要点だけ端折って紹介します。興味のある方は、原文をどうぞ。

1. Lack of virality (バイラル性の欠如)

Facebook側もユーザー側もさまざまなことを学び、招待周りの設定などが管理されるようになったこともあり、バイラルが働きにくくなった。

2. Higher ad rates (高くなった広告費)

数年前はとても安価な広告インベントリーがあったが、今ではレートがあがり、かつてのZyngaやGroupOnなどのように、トラフィックをがんがん安値で買うようなことは難しくなった。

3. Constant retooling (ひっきりなしの改良・アップデート)

APIなどの変更がとても頻繁。キャッチアップはおろか、メンテだけでも大変。

4. Competition (競合)

Facebookと競合になりえるものに関しては、申請がおりなかったり、広告の掲載ができないということがあるらしい。

5. The feed is finite (フィードは有限)

Facebookが更に浸透し、個々のユーザーのアクティビティも増えるが、一人ひとりがログインして一度に見るフィードはせいぜい10-20と限られている。そのスポットを奪い合うのは大変。

6. Mobile platforms are the new sexy opportunities (代わってモバイルプラットフォームが旬に)

iOSやAndroidプラットフォームのほうが成功する余地がある、と今のところ多くの人は見ているようだ。

これだけのユーザー数を抱えているFacebookなので、ビジネス上できることはいろいろあると思いますが、プラットフォーム戦略はちょっとテコ入れが必要そうですね。

まあ、だからといって誰もがiOS/Androidアプリを作っている昨今、それはそれで厳しいわけで。プラットフォーム側、その活用側、双方にとって長期にわたって持続可能な協業関係を築くのはなかなか難しいですね。

では今日はこの辺で。