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Grouponの教訓は音楽でどうぞ

かつて飛ぶ鳥を落とす勢いであったGroupon。そのFounder & CEOであったAndrew Masonはこの3月に悪業績の末退任となりましたが、先週なんとiTunesとSpotifyでアルバムをリリース。その名もHardly Workin’です。

「グルーポンでのビジネス経験を歌にした。何かしら教訓を学べるのではと思う。マネジャーや社員のデスクにでもおいてくれれば、生産性アップになると思うし、全社ミーティングで聞くのも良し。」とご本人。

これはジョーク/ネタなのか、本気の回想なのか、ビジネスモチベーション音楽のジャンルを作る気か?などなど様々な憶測が飛び交っています。

で、聴いてみました。いや、なんて言えばいいんでしょ。すごいですよ、いろんな意味で。音楽的には80年代風、時にカントリー風だったりややHip Hopなものもありますが、全体的には申し訳ないがイケてないです。元テクノロジー企業のCEOにしては歌はけっこう上手といえなくもないですが。実は彼、大学では音楽専攻だし、奥さんも確か歌手なんですよね。

例えば一曲目Look No Furtherの歌詞はこんな感じ。

If you’re seeking business wisdom
You don’t need no MBA
Look no further than the beauty
That surrounds us every day
In the creases of the leaves
Of a black tupelo tree
Vivid life experiences
Will give you what you need

Look no further
Than Mies Van Der Rohe
Or a painting by Monet
Look no further
Than an aria
By Liszt or Debussy
The birthing of great octopi
Or the films of Fellini
Business is the finest art
And I’m painting every day

I see you looking at my bookshelf
Eying “Catcher In The Rye”
Jack Welch didn’t need no “Tipping Point”
And friend neither do I
I was climbing Machu Picchu
I beheld that splendid view
An idea came for 100 million
Of shareholder value

ジョークだとしたら良くできてるし、ネタなんだか本気なんだかとかなり惑わせたJoaquin PhoenixのI’m still hereを彷彿とさせます。ビジネスの教訓という意味では、うーん、もっと深くあって欲しかったです。これでビジネスに対する考えや教訓、How-toを学ぶのはちと無理そう。やっぱりこういう話はパワポとかの方がメディアとしてはいいのかもですね。いや、でもアメリカにはクリスチャンロックというかなり確立した音楽のジャンルもあるので、試みとしてはアリなのかもしれませんが。シリコンバレー的には起業がいわば宗教みたいなところもありますしね。

まあ、何れにせよ、退任から数ヶ月でこういう形で現れる、というのはアメリカならではですな。

物は試しに聞いてみるのも。あれ、Spotifyって日本で使えるんでしたっけ?

では今日はこの辺で。

 

 

 

企業カルチャーの作り方

カルチャーというのは非常に重要でありながら、形として目に見えるものではないので、なかなか難しかったりしますよね。

スタートアップの場合、基本的には、ファウンダーの志向と、その後雇った人たちがどんな人たちかによって形成されていくことが多いと思います。例えばビリヤード台があるとかよりもむしろ、どういうコミュニケーションをとるのか、誰が判断するのか、失敗や成功に対してどういう反応なのか、何が奨励されるのか、どういう人が昇進するのか、顧客に対する姿勢、時間の使い方などなど、そうした日々のことが重なってできていくものだと思います。

とは言え、無料ランチだとか、無制限休暇(これはHubSpotやNetflixはじめ結構導入は広がってます)、とか以前触れたTシャツとか、そういうことで「トーン」とでもいいますか、カルチャー形成に寄与する雰囲気を提供することはある程度可能だと思います。

では、みんなどういうことやってるんでしょうね。Quoraで「What are the coolest startup culture hacks you’ve heard of?」(スタートアップのカルチャーハックで聞き及んだものでイケてるのには何がある?)というディスカッションがあって、色々参考になるので一部シェアしますね。

DropboxのHack Week

1週間のハッカソンのようなもので、皆がやっていることを中断して、何でも好きな物の制作に取り組んで週の終わりに発表するというもの。

Twilioの新入儀式

TwilioはコミュニケーションのAPIをつくっているが、社員全員に自社APIを使って何かをつくりそれをデモすることが義務付けられている。これはエンジニア以外のビジネス側にも当てはまる。

Hub Spotの四半期ごとの席替え

地位にかかわらず個室無しのオフィスにしており、かつ4半期に一度ランダムに席替えする。

Expertcityの鐘

誰でも何らかの成功(例えば顧客獲得!とか)があった場合に、キッチンにあるベルを鳴らして、メールで成功の詳細を伝えることができる。

fresh tiled soilのWorkation

社員を社費で例えばコスタリカとかドミニカ共和国とかに行かせ、そこで普通どおりにリモートで仕事し、且つその後サーフィンとかヨガとか好きな活動ができる、仕事しながらのバケーションのようなもの。

Methodの入れ替わり受付

社員全員が受付を入れ替わりで担当する。

 

 いかがでしょう。簡単に導入できるのもあれば、かなりハードル高いのもありますよね。Workationとか、うらやましいw。コストをかけずとも色々できるので、まずは自分達の方向性にあうものをちょっと考えてみるのが良いのではないでしょうか。更にアイディアを得たい方はQuoraの該当ページを参照して下さい。