CEOの解任劇
どうも。
今日のニュースといえば、VMware、結構驚きました。CEOの退任と業績予測の下方修正ということで、株価が今日一日で24%強ダウンしたんですね。
VMwareは仮想化マーケットのリーダーで、かなり前にEMCが買収し、その後昨年になってその一部がリリースされIPOという運びとなり、注目されてきた企業です。今では大きくて「ベンチャー」という趣もあまり無いかもしれませんが、創業は1998年の、ある意味典型的なシリコンバレー急成長ベンチャーでした。
今回退任したCEOはDiane Greene。Co-Founderでもあり、創業時からずっと牽引してきた人です。色々な憶測が飛び交っているようですが、これはかなり急な解任で、その理由は業績が下向きであることも一部のようですが、どうやら政治的なものの方が大きいようです。EMCとの間で今後のビジョンに食い違いがあったとか。
ベンチャーの成長に沿って必要なスキルが異なるため、創業者CEOが後に「プロ」のCEOに取って替えられる事が良くある、ということに何度か触れたと思いますが、彼女の場合、ここまでずっと牽引してきて各方面からの信頼も厚かったので驚きです。これは他社の傘下という立場でなければ起きなかったことかもしれません。この急激な株価の下落は市場のショックを反映しているものと思います。
暫らく前に、数人の女性CEOによるリーダーシップ関連のイベントに行った事があるのですが、その時に彼女はパネリストの一人で、話をしてみると、通常のCEOというイメージからはかけ離れた人だな、という印象を強く受けました。以前にCEOの多くは実は内向的ということを書きましたが、その典型といった感じで、とても普通でシャイで、良い感じに地味でギーク、且つおっとりと天然な感じで、でも芯は強そうな実直な感じの人でした。リーダーシップのスタイルはオープンで誠実、一人一人をパートナーとして皆でがんばるということで、自らの人と也を有効に活かした形だなと思ったことを記憶しています。
特に結論のないエントリーなのですが、何と言うか、寂しいですね。一番寂しく感じているのは彼女自身でしょうけど。何だか、その時に話していた、創業当初に名前を色々広めようと思って、車のナンバープレートをVMwareにしたり、VMwareのロゴ入りのTシャツを着て歩きまわったとか、そういう微笑ましいことを思い出しました。
彼女のファンは結構多いので、近々どこかのベンチャーのCEOとして招聘されるということも大いにあり得ると思います。今後を期待しますか。
取り留めないですが、今日はこの辺で。