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一人で起業して成功しないというわけではないと思いますが、スタートアップにおいて複数のファウンダーがいるのはマジョリティ。(すごく前に書きましたが、Paul Grahamは一人起業をスタートアップ失敗の要因に挙げています。参考まで。)
では、複数でいきたい、でも相手がいない、という場合にどうするか。こちらのサイトによくまとまっていたので紹介します。
1) Weekend hackathons
日本でもあるか分かりませんが、StartupWeekendなど、最近はこの手のハッカソンが増えました。数日間実際に一緒にチームとしてやってみることができるので、確かに良い機会だと思います。
2) Online tools
スタートアップのデート形式のものから、マッチングサービス、データベース、または求人サイトなど各種取り上げられています。取り合えず列挙しますが、それぞれの詳細は原文か各サイトを参照して下さい。この辺の層の厚さはやはりシリコンバレーならではという面はあります。
http://startupdigest.com/vip/
Angellist Talent
http://startuply.com/
http://www.founder2be.com/
http://workinstartups.com/
http://www.startuphire.com/
Crunchbase People
LinkedIn
http://techcofounder.com/
http://www.partnerup.com/
3) Events
Meetupなどスタートアップ関連のイベントは各種ありますよね。日本でもこうしたネットワーキングはたくさんあると聞いてます。Startup Datingなんかどうでしょうか。こうしたイベントを活用して必要としているスキルや特長をもつパートナーにめぐり合えることも可能かもしれません。
4) Educational environment
もしまだ学生さんであれば、そこで探すのはとても理にかなってます。成功したスタートアップにこの例は多いですよね。必ずしも大学である必要はないので、社会人になってから夜や週末に参加するコースなどもありでしょう。一緒に一時期を過ごすというのはやはり関係構築には一番です。
5) Your network
友達や知り合いなど、既に知っている人の中に最適な人がいるかもしれません。Co-founderは結婚相手のようなものだ、と例えがあるくらいなので、よく知っている相手と組むのはリスクが軽減されます。が、Co-founderの仲間割れ、というのは実際には非常に多いので、注意が必要です。
ちなみに、原文内でも紹介されていますが、Airbnbなど17のスタートアップの創業者がどのようにして出会ったかをまとめたスライドは興味深いので、参考にされてみては如何でしょう。
今日は軽いですがこの辺で。では。
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シリコンバレーに限ったことではなく、アメリカ全体、または他の国・地域でもそうですが、日本市場だけでなく他の市場にも向けて製品・サービスを展開したい、という場合、かなりのことは実は日本国内に居ながらできるのではないかと思ってます。
昨今シリコンバレーをめざす起業家・スタートアップが増えていて、それはそれで好ましいことなのですが、どうも実質的な意味で「進出」がなかなか進まないなという感じがします。設立自体はデラウェア登記で行ったものの、観光ビザで行ったり来たりで結局殆どの活動は日本国内で行うことになったり、視察やイベント参加で訪れたりするものの実際の行動には至らなかったり、そんなことが多い様です。
シリコンバレーの情報をゲットするとか、シリコンバレーでの起業自体が重要なのであれば、それで良いのでしょうが、製品・サービスを世界市場で「シリコンバレーのスタートアップ的に」展開するのが目的であれば、まずはモノをつくって日本以外のユーザーを獲得してフィードバックを得ることが先決なのではと思うのです。が、それが出来ていないケースが殆どです。ニーズがあるか分かる前から多額のお金をかけて物理的な進出をするのは得策ではないですし、ビザの問題や資金調達に引きずられて動けなくなります。
そしてそれは日本に居ながらにしてもある程度可能なことです。
この場合「モノをつくって」というのは、製品を日本語で日本のユーザー向けにつくりこんで、それをただ英語に訳したものでは決してありません。それは失敗パターンです。そうやってつくったものがアメリカで広まらないのはマーケティングが弱いからではまずないです。必要なのは、自分達のビジョンにニーズがあるかを検証し、その後つくりこみを重ねていくための最低限のモノ(リーンスタートアップで言うMVPです)で、その準備或いは開発自体は日本国内に居ながらできるはずです。当地のユーザーの感覚を感じるために事前に視察するとか、一時期当地で生活するとか、特に海外経験が不足している場合はその点を補うことは必要かもしれませんが、それもかなりのことはウェブで可能だったりします。自社に当地で通用するレベルの英語人材が欠けているのであれば、それは外部の人やサービスを活用して補う必要があります。(製品やサイトの英語自体が伝わらなければMVPのレベルには達しないため)
そして初期のユーザーを獲得するには、ローンチして何らかのマーケティングを行ってユーザーが来るのを待つのもありですし、AdSenseで小額の広告を出して数人集めるのもありですし、ターゲットにあたる人を紹介してもらったり募集したりして使ってもらうのもありです。重要なのはそれらのユーザーについて詳細を把握すること、彼らが製品をどのように使い、どう思っているかを詳細に把握することです。そうしたフィードバックを元にそもそも市場があるのか、あるならばどのように製品をつくりこんでいけば良いかを考えて進めていくのです。
そのようなユーザーとの関わりは実際に対面でできるのがベスト(もし当地に渡航するならばそれを目的にするのが良いと思います)ですが、日本からSkypeでも電話でもメールでもできることはありますし、また項目によっては製品・サービスを通してフィードバックを得ることができます(例えば、アンケートでユーザーが「あれば良いと思う」と言ったとしても、実際にサイト上で購入ボタンを押すとは限りません。そうした実際の行動をパターンでテストすることで「ユーザーの意見」を得ることができます。)
製品を用意する際と同じですが、そうしたことが出来る英語人材がいなかったり、そもそもその類のノウハウに欠けているのであれば、外部からの支援を得ればよいのです。私もそうしたことを行っていますし、他にもそのようなサービスを行っている方々はいるでしょう。何でも自力でやろうとするのは、海外を目指す場合は特に、無理がありますし、リソースの限られたスタートアップは特に臨機応変である必要があります。
箱を用意したりビザが取れるのを待ったりしてからでは機を逃してしまう可能性が大です。後の資金調達を考えると云々とか、色々考えることはありますが、たくさんのユーザーがとても欲しているものを作れれば、その他のことは後からでも何とでもなるのです。どこに拠点があろうとも、まずはとにかく日本の外で初期ユーザーを得るべく動いてみてはどうでしょうか。