Keitai Shousetsuへの予想外の反響
どうも。以前、日本には面白いもの先進的なものが結構あるのだから外に発信していきましょう、という趣旨の事を書きましたが、今日はその路線の話です。
週末のtechcrunchに、日本ではベストセラーの半分は携帯で執筆されている、という記事がありましたが、これが英語圏のブログではかなり話題になっていました。日本のものが世界でどのように受け止められるのか、ということに関心がある方は、英語版のtechcrunchのコメント欄に是非目を通してみて下さい。雰囲気がつかめます。更にトラックバックやグーグル検索でもかなりの意見に触れることができると思います。
恐らくシドニーヘラルド紙の原文を読んでいないか、背景を知らないと伝わりづらいのかだと思うのですが、techcrunch上での反響と議論は「こんなに限られた携帯のキーボードで小説が書けるとは!」というテクニカルなところに焦点がおかれていました。CGM/UGMビジネスだとか携帯の画面であるが故のラフだけれども適した新種の表現等の話が抜けてしまっているようです。こういう時にこそ、日本の現場の状況をコメントする方々がいても良いと思うのですが。techcrunchはどうにかコメント欄を日米版で合体させられないのでしょうか?分断があるのは誰にとっても有意義ではないと思います。
ところで、私もケータイ小説の存在は聞き及んでおりましたが、ベストセラーの半分という状況だとは露知らず。読んだこともないのに云々言うのもなんだなと思い、昨夜とうとう読んでみました、『恋空』。読めるケータイがないのでPCで読みましたが、これが長い。さくっと読んでブログを書こうと思っていたら、読み終わったのは結局朝方。月曜の夜からやられました。せっかくなので本ブログの趣旨からは外れますが、ちょっとだけ感想を。
小説としての質という点では稚拙といってしまってよいと思うのですが、CGM/UGMですからそこは問題視するところではないと思うのです。その年頃特有の思いや時代感なんかはある意味リアルで良さがでていると思いますし、短くスペースの効いた表現は携帯画面には適していると思います。また、情景描写はほぼなく主人公の心情にフォーカスしている点は、読む側も携帯のため、むしろ日記を読んだりより個人的なコミュニケーションをしているような親近感を与えるのではないかと推測します。
「今どきの子供は」と言われかねない「過激な」事象がてんこ盛りではあるのですが、私はそれほど本質的には変わっていないんだなとちょっと安心してしまいました。内容はホットロード(古いのですがご存知ですか?)とセカチューを合わせた感じですかね。てんこ盛り具合に不満の方もいらっしゃるようですが、まあ韓国ドラマには適わない程度ですし、近頃ペースの速いエンターテイメントが増えたのでそれはいたしかたないのかと。さらに言えば、これといって美人ではない主人公が、自分の幸せを最大限に気遣い愛情をそそいでくれる同程度に好きな二人のイケメンの間で揺れる、という設定は少女漫画/アジア系ドラマでは今も昔も変わらぬ王道だと思いますので、まあ総じて受ける要素はやはり結構詰まっているのだと思いました。
いずれにせよ、篭らず表現・発信するのは良いことなのではないかと思います。皆様ぜひ他にも日本のクールな情報を外に向けて発信して下さい。
今日はかなり脱線しましたが、この辺で。ではまた。