プラットフォームとウィジェット経済
どうも。iPhoneいよいよですね。正午現在オフィスの目の前にあるAT&Tストアでは10数名ほどしか並んでいませんが、2ブロック先のAppleストア前ではかなり盛り上がっていました。並んでいる人々の写真を撮っている観光客も多かったですけどね。いずれにせよ恐るべしジョブズ教。
さて今日は、ガジェットつながりということで、ウェブ上のガジェットとかウィジェットと呼ばれているものの話をちょこっと。
最近インターネットポータル系だけでなく、FacebookだとかMySpaceだとかのSNSがプラットフォームを開放して、誰でもウィジットが創れるような動きがバタバタと見られますね。こういったウィジェット類は、そのプラットフォームにクールな機能を付加するのでユーザーは喜ぶし、プラットフォーム側にもウィジット開発側にもトラフィックの恩恵があってバイラルマーケティングになりそうだ、でもお金にするの難しそうだな、くらいの理解しか私はなかったのですが、多分それより先のものがあるのでしょうね。
と感じるに至ったのは、先日のグーグルの発表、Google Gadget Venturesなるものを開始するとの件。これはGoogle用にすごいウィジェットを創ってくれる人にグラントやシード資金を提供するもの。あれだけ大量にいる自社エンジニアではなく3rd partyのディベロッパーに資金を提供してまで開発させるということは、このウィジェット経済、それ程儲かるってことなのでしょうか。
Google Gadget Ventures is a new Google pilot program dedicated to helping developers create richer, more useful Google Gadgets. Inspired by the success of iGoogle, which has been driven by the creation by 3rd-party developers of a broad range of gadgets, Gadget
Ventures provides two types of funding:1. Grants of $5,000 to those who’ve built gadgets we’d like to see developed further. You’re eligible to apply for a grant if you’ve developed a gadget that’s in our Google gadgets directory and gets at least 250,000 weekly page views. To apply, you must submit a one-page proposal detailing how you’d use the grant to improve your gadget.
2. Seed investments of $100,000 to developers who’d like to build a business around the Google gadgets platform. Only Google Gadget Venture grant recipients are eligible for this type of funding. Submitting a business plan detailing how you plan to build a viable business around the gadgets platform is a required part of the seed investment application process.
これって、見方を変えれば、グーグルのインキュベーションビジネスの始まりとも言えなくもなさそうですね。GoogleなんとかVenturesというのが今後さらに出てきたりして。
このウィジェット経済が上手く機能するのであれば、あらゆるプラットフォームにウィジェットを提供するソフトウェアベンチャーだけでなく、個人でコツコツ面白いものをつくっているディベロッパーもフリーランスで食べていけるのですかね。でも、競争は今後益々激しくなるでしょうから、かなりのトラフィックを得るようなものを創るにはやっぱり結構なリソースが必要になってしまうんでしょうか。
このプラットフォームと3rd party ディベロッパーとの相互依存による成長、とった図式はこれから更に加速しそうな気がします。パソコンだけでなく、携帯電話やゲーム機(近頃あの任天堂さえもオープンになってきましたね)など様々なハードウェアプラットフォームもその流れですし、インターフェースの抽象度が上がって其々のハードやネットワークレベルの知識もいらず、どれにも同じようにアプリケーション開発ができてしまうんでしょうね。そうなると、ディベロッパー側にはかなりのチャンスが訪れると思う反面、何が差別化要因になるんだろう、何が競争優位になるんだろうというのが結構悩ましいように思うのですが、どうなんでしょう。この辺の話にお詳しい方、ぜひご教示下さい。
取り留めない話ですが、今日はこんなとこで。皆様良い週末を。