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明るいバブルは良いのかも

どうも。12月になるとやはり、今年一年を振り返る的なものが増えるのですが、その中でも最近面白かったのがこのビデオです。

タイトルはHere Comes Another Bubble!(またバブルがやってきた)で、90年代を彷彿させる昨今の雰囲気を皮肉ったものなのでが、特にWebまわりの流行り物がテンポ良く展開するので、今年を総括する意味でためになったりもします。Billy JoelのWe didn’t start the fireの替え歌をしているところも結構にくい。

昨年このブログを書き始めた頃には既に、Web2.0はバブルだということが言われていましたが、実はそれから結構長いこと引っ張ってますよね。結局バブルだとは思うのですが、90年代のそれに比して規模がかなり小さく、例えはじけたとしても一般個人への影響は殆どないような気が最近はしています。 VC業界や私達などのようにexitに関わる業界にはちょっとした構造変化があるとは思うのですが、サブプライムなんかと比べれば全然たいした話ではないはずです。

ひょっとすると、実質的ではなく気分的には常にバブル気味のほうが良いのかもしれません。その華やかで「自分も参加しなくては」と思わせる状況下では、各地から多くの人々が我も我もと押し寄せてきますし、毎日数多くのベンチャーが起業され、その中からは良いものが出てくる可能性も高くなるかもしれません。また起業家やベンチャー企業を囲む様々なビジネスも生まれたり繁栄したりするわけで、波及効果も色々とあるわけです。(Web2.0で一番儲かっているのはカンファレンス主催社だという説もあります)まぁ、流れにはのってしまえ、失敗しても次がある、というこうしたポップな楽観主義はシリコンバレーの底力の一つかもしれません。

このビデオ、良くみると結構芸は細かいです。一億円でも小さな家だったり、良いエリアの素敵なお家が欲しければ夫婦其々が一発当てなければ、というのはこの近辺では残念ながら強ち嘘ではありません。全体を通して現実にすれすれに近いジョークだからこそ面白みがあるのでしょうね。

ちなみに、「エンジニアはピザとビールがあれば働く」というのはあらゆる所で言われることなのですが、どうしてなんでしょうね、これ。かなり前にラーメンのことを書きましたが、これも私の中では謎です。確かにどのイベントに行ってもスポンサーが出すのは取り合えず、ビールとピザ。エンジニア職はかなり外国人比率が高いであろうのに、なんともアメリカンカジュアルな組み合わせ。食べるのに時間がかからないし、ながら食いもできるからなんでしょうか? 誰か教えて下さい。

そんなわけで、今日はこの辺で。

補足:このビデオ著作権関係でいざこざがあって暫らく見られないようになっていたのですが、新バージョンが出ているので遅ればせながら、差し替えました。

Keitai Shousetsuへの予想外の反響

どうも。以前、日本には面白いもの先進的なものが結構あるのだから外に発信していきましょう、という趣旨の事を書きましたが、今日はその路線の話です。

週末のtechcrunchに、日本ではベストセラーの半分は携帯で執筆されている、という記事がありましたが、これが英語圏のブログではかなり話題になっていました。日本のものが世界でどのように受け止められるのか、ということに関心がある方は、英語版のtechcrunchのコメント欄に是非目を通してみて下さい。雰囲気がつかめます。更にトラックバックやグーグル検索でもかなりの意見に触れることができると思います。

恐らくシドニーヘラルド紙の原文を読んでいないか、背景を知らないと伝わりづらいのかだと思うのですが、techcrunch上での反響と議論は「こんなに限られた携帯のキーボードで小説が書けるとは!」というテクニカルなところに焦点がおかれていました。CGM/UGMビジネスだとか携帯の画面であるが故のラフだけれども適した新種の表現等の話が抜けてしまっているようです。こういう時にこそ、日本の現場の状況をコメントする方々がいても良いと思うのですが。techcrunchはどうにかコメント欄を日米版で合体させられないのでしょうか?分断があるのは誰にとっても有意義ではないと思います。

ところで、私もケータイ小説の存在は聞き及んでおりましたが、ベストセラーの半分という状況だとは露知らず。読んだこともないのに云々言うのもなんだなと思い、昨夜とうとう読んでみました、『恋空』。読めるケータイがないのでPCで読みましたが、これが長い。さくっと読んでブログを書こうと思っていたら、読み終わったのは結局朝方。月曜の夜からやられました。せっかくなので本ブログの趣旨からは外れますが、ちょっとだけ感想を。

小説としての質という点では稚拙といってしまってよいと思うのですが、CGM/UGMですからそこは問題視するところではないと思うのです。その年頃特有の思いや時代感なんかはある意味リアルで良さがでていると思いますし、短くスペースの効いた表現は携帯画面には適していると思います。また、情景描写はほぼなく主人公の心情にフォーカスしている点は、読む側も携帯のため、むしろ日記を読んだりより個人的なコミュニケーションをしているような親近感を与えるのではないかと推測します。

「今どきの子供は」と言われかねない「過激な」事象がてんこ盛りではあるのですが、私はそれほど本質的には変わっていないんだなとちょっと安心してしまいました。内容はホットロード(古いのですがご存知ですか?)とセカチューを合わせた感じですかね。てんこ盛り具合に不満の方もいらっしゃるようですが、まあ韓国ドラマには適わない程度ですし、近頃ペースの速いエンターテイメントが増えたのでそれはいたしかたないのかと。さらに言えば、これといって美人ではない主人公が、自分の幸せを最大限に気遣い愛情をそそいでくれる同程度に好きな二人のイケメンの間で揺れる、という設定は少女漫画/アジア系ドラマでは今も昔も変わらぬ王道だと思いますので、まあ総じて受ける要素はやはり結構詰まっているのだと思いました。

いずれにせよ、篭らず表現・発信するのは良いことなのではないかと思います。皆様ぜひ他にも日本のクールな情報を外に向けて発信して下さい。

今日はかなり脱線しましたが、この辺で。ではまた。