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帰国後の雑感散文

どうも。お久しぶりです。SFに帰ってきました。皆様如何お過ごしでしょうか。
相変わらず忙しい東京滞在でしたが満喫して参りました。その間にお時間頂いた方々ありがとうございました、そして調整がつかずお会いできなかった方々またの機会に宜しくお願い致します。

帰り際にひいたカゼにいまだ苦しんでいるので、今日はランダムな軽い話を。(前回も帰国後こんなことを言っていた気がしますが…年ですかね。だめですねもっと身体を鍛えないと。)

①HypeMachine
このブログへのキーワードでかなり高い位置にあるHypeMachineですが、売却或いは戦略的提携の話が数社と進んでいるようで、近々アナウンスされるかもという噂です。$10MでViacomが買収という説は否定したものの、色々な話し合いがあることは認めたようです。さて、どうなるでしょうね。

②アメリカ人の子供の名前ランキング
日本でも毎年やっているのでアメリカでもあるだろうとは思っていたものの、今年になるまで何故か目にしなかったのがこれ。先日2007年の結果が発表されました。本ブログに全く関係ありませんが、辛うじてアメリカンカルチャーということで。

男の子
1. Jacob, 2. Michael, 3. Ethan, 4. Joshua, 5. Daniel, 6. Christopher, 7.Anthony, 8. William, 9. Matthew, 10. Andrew

女の子
1. Emily, 2. Isabella, 3. Emma, 4. Ava, 5. Madison, 6. Sophia,
7. Olivia, 8.Abigail, 9. Hannah, 10. Elizabeth

Jacobは99年からEmilyは96年から不動の一位との事。アメリカではラストネームが同じ人に会うことは余りないですが(除くアジア系)、ファーストネームは逆にバリエーションが少ないように思います。漢字が可能にするような組み合わせによる創造がしがたいからか、或いは宗教的民族的な出自が関わってくるからかもしれません。

推移としてはセレブの名前が人気になったりというのはこちらでも同様のようです。ただ、面白かったのは、女の子にはスピリチュアル系の名前が増えてきているようで、例えばDestiny (41位); Trinity (72位); Serenity (126位); Harmony (315位); Miracle (461位); Charity (673位); Journey (692位)等々。

うーん。Destinyとか聞くと、源氏名ですか、と思ってしまうのは私だけですか。日系人で苗字が例えば田中だとすると、ミラクル田中とかになっちゃうのもそれはそれで困るような。はたまたこの流れで今年31位になったのがNevaehだそうです。これはHeavenを逆さに記したものですが、逆さって、逆のHellとか意味しないのだろうか…?

とまあ、色々面白いこともあります。このサイトhttp://www.socialsecurity.gov/pressoffice/pr/baby-names2007-pr.htmでは1880年からの歴代のランキング、名前による検索などができますので、ご興味のある方はぜひ。

③コメント欄の豹変
休暇中ブログに暫らく触っていなかったのですが、なぜかコメントに関する部分がおかしくなってしまっています。管理ページはエラーコードだらけ。以前頂いたコメントも表示できず、新規のコメントも恐らく投稿できないと思います。触っていないのにこんなになってしまったということは、もしかして、、、、。うーん。困りました。一応フォーラムにお伺いを立てているのですが、対処法が今のところわかりません。どなたかご存知の方はご連絡を!この問題が解決するまで、コメントはご面倒ですが、メールにてお願い致します。

というわけで、ほんとに散り散りですが今日はこんなとこで。ではまた。

第2第3のグーグル

どうも。 今日は大きく育つベンチャーを創るという話です。

先日Paul GrahamのエッセイでWhy There Aren’t More Googles?(どうしてグーグルのようなベンチャーがもっと現れないのか?)という興味深いものがありましたので、以下要旨を意訳します。

– 「グーグルは世の中を変えるという目的意識があったために、安易に身売りをしなかった」というのは聞こえは良いが誤解である

– グーグルにしてもフェイスブックにしても、買収されずに単独で大きくなったのは、売るつもりがなかったからではなく、提示された価格が安すぎたためである

– かなりの札束を積まれても、それ以上に価値があるとしてその提案を撥ね付けられるような度胸がある創業者であることも、成長の一因かもしれない

– 問題なのは、投資家がベンチャー企業に早くエグジットを勧めているからではなく、そもそも大胆なアイディアに投資が回っていないことにある

– VCがファンドサイズの巨大化などにより昔に比べて保守的になったのかもしれないが、変わったのはむしろ起業が非常に安くなったことに起因するベンチャー企業側の方で、VCがその変化に対応できていないということのようだ

– 創業者とアイディアだけでまだ形になっていないベンチャーに$20k投資する会社や、成功しかけているベンチャーに$2millionを投資する会社はあるが、有望だがまだ乗り越えねばならないハードルがいくつもあるようなベンチャーに $200kを投資する人は充分にいないのである

– その中間部分はエンジェルによって補われていることが多いが、数は充分ではなく、また専業にしている人も少ない

– 初期のベンチャーに掛かる金額が少なくなっている現在ではその中間部分の重要性が更に増しているが、従来のVCの収益構造には見合わずに乖離が生じている

– ベンチャー起業がどんどん安くなっているということは、1社ごとの必要資金が少ないと同時に、多くの企業が生まれるということである。よって、多くの企業に小額を分散投資することにより、多くの資金を投入し総じて大きなリターンを得ることも可能である

– その中間部分の投資には莫大な機会があり、そのような構造変化をするVCが出てくる、或いは新しいタイプの投資家が生まれることによって、いずれギャップが満たされるだろう

– そのような分散投資が行われる状況になれば、より大胆なアイディアにも資金が回るようになるため、もっと多くのグーグルが生まれるはずである(買収側の企業がそうしたベンチャーを甘く見る状況が続いて買い逃せば、ではあるが)

かなり前にも書きましたが、VC側の構造改革はある程度進んできているという印象ですし、エンジェルの側でも組織的に投資を行う事で纏まった金額をだせる場合が増えてはいます。しかし、景気が悪くなるとどうしても保守的になるので、ホームランではなくても手堅くリターンが稼げるレイトステージの投資が多くなりますし、初期段階の投資にしても、過去に実績があり良く知っている創業者やその紹介という内輪に投資する傾向が強くはなってきているようです。

確かに初期段階における中規模投資が多くされることは重要だと思いますが、そのことだけで多くのグーグルが生まれるかというと、どうでしょうね。

コアの部分になる新規のアイディアがあっても、そこから鉱脈を掘り当てるまでには方向性の転換は良くあることなので、様々なアイディアをある程度世に出すところまで支えるということは、数多く放って何があたるか見るという点では確かに論理的だと思います。ですが、例えばネットサービス系のベンチャーだとして、グーグル等による広告を主体とした既存のエコシステムに乗る形の会社が100出てきたとしても、或いはフェイスブックのプラットフォームに乗ってアプリケーション等を作る会社が100出てきたとしても、そこから次のグーグルは生まれないような気がします。

もちろん私が知らないだけで様々な大胆なアイディアが芽生えている可能性はありますが、ことネットサービスに限って言えば、数多く生まれるベンチャーの試みがどこか似ていて小粒な印象がありますし、これらの既存の仕組みから離れた新たな視点、角度が必要な感じがしてなりません。

新たに大きなものが出てくるのは、最初のネット興隆期の時点では素地が整っていなかったために、成し遂げられなかった法人の分野かもしれませんし、或いは、何か想像していなかったものとの組み合わせかもしれません。もしくはクリーンテックにみられるような新種の産業なのかもしれませんね。

皆さんはどう思われますか?

では、今日はこの辺で。明後日から暫らく東京に行くので、2週間ほどお休みします。ではまた五月に。