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アメリカでのプレスリリース Part 1:日米の違い
長らくお待たせしましたが、ブログ再開です!新ブログの内容やらこれまでの話しやら書きたいことも多々あるのですが…久しぶりに書いて退屈させるのも何なので、まずはプラクティカルな話しを。
近頃、日本からアメリカへ進出したいという声を良く聞きますが、決まって出る話が「プレスを打つ」ということ。
まず始めに言ってしまいますが、アメリカでのマーケティング/製品・サービス展開の戦略の主軸を「プレスに取り上げてもらう」とするのは危険です。お勧めしません。
著名なプレスに取り上げられれば、そりゃサイトアクセスは一気に増えることもありますが、「取り上げてもらう」といういわば運任せのことを戦略に据えるのはそもそもおかしいですし、都合よくアクセスが殺到した場合に、その機をどう捉えるのかということが準備できていなければ、無駄になります。
この考えの背後には、「まずはプレスで取り上げてもらって広めて、その後も新リリースなどのニュースを出していく」というやり方が日本では結構効く、ということがあります。が、そこが落とし穴なんですね。日本とシリコンバレーではこの辺り、以下のようなかなりの違いがあります。シリコンバレーでは、
- そもそも有名なブログに載る確率はかなり低い(スタートアップの数は膨大なのです)
- 「報道関係者各位」宛てなどのマスメールでプレスリリースを配信して記事を書いてくれることはまず無い
- 特定の記者をターゲットにして、その人のメールアドレスを割り出し、その人の興味を10秒で捉えるように工夫してコンタクトをする必要があるが、それでも返事がくることすら少ない(こちらの記者さんはそうしたスタートアップからのメールを一日に何十も何百も受けるのです)
- ストーリー自体が非常に面白いものであることは必須
- xxのバージョン2のリリース等、ただのお知らせニュース的なことを拾って書く媒体は殆ど無い(ソフトウェアダウンロードサイトを除き)
- タイミングも重要で、直前すぎるのがだめなのはもちろんのこと、早すぎてもだめ
- コンタクトする際の売り込み(ピッチという)で興味を持ってもらえたら、プレスリリースを送ってフォローアップするのが一般的だが、そのプレスリリース自体はかなり定まった形がある。そのスタイル・長さに沿わないものはゴミ箱行きと思うべし。
が通例だ、ということをまず念頭においてください。当然このような競争の激しい状況ですから、たどたどしい日本人英語でどうにかなるものではありませんので、厳しいようですがご留意を。
とは言え、プレスに取り上げてもらう努力をするということ自体は値する行為なわけで、ではどうすると良いか、という話しは別途何回かに分けてお話ししようと思います。
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