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ベンチャーが大手に勝る事

どうも。何だか毎週月曜がやって来る速度が加速しているような感じがするこの頃です。

さて、今日も引き続き顧客獲得の話を。前回は、競合がお客さん内部である場合にどう対処するか、ということに触れましたが、ベンチャー企業にとって、やはり大企業と競合するのは厳しいもの。そもそも追っているマーケットが違ったり、かぶる製品を持っていないという場合は確かに多いのですが、逆にベンチャーがちょっと成長することで、そういった自分よりもかなり大きな企業と真向勝負をしなければならないことが増えて来るようです。

そこでちょっと考えてみたいのが、仮にプロダクトやソリューションの出来に差がないとすると、ベンチャー企業が大手に勝るものは何だろう、ということです。

セールスの交渉をする際に、より安く・より早くを提示したりする等、相対的にお客さんにとってベターな条件を出すということは、その都度可能ですし、常時必要に応じて行われている事と思います。ですが、もう少し本質的な、というか組織に帰属するような相違点があるような気がしています。そういった有利・不利な点は様々あるかとは思いますが、その内ふと頭に浮かんだ、サービス(サポートを含む)に関する点について触れたいと思います。

お客さんにとって、ベンダーから良いサービスを受けるために必要な事は何かと考えると、それは価値の釣合とコミットメントではないかと思います。その二つを兼ね備えているベンダーこそが満足のいくサービスを提供できるのではないかと思うのです。ここで価値の釣合というのは、お客さんにとってそのベンダー(のプロダクト)が重要だというのと同じくらい、ベンダーにとってもそのお客さんが重要だという事です。そしてコミットメントとは、何が何でもきちんと責任を持ってお客さんが満足する様に(またはそれ以上に)デリバリーするということです。

大企業の場合、お客さんの重要度・優先度がしっかり定義されていることも多く、個人や部署の成果指標がそれらと結びついていることも多いため、お客さんにとっては重要なプロダクトであったとしてもベンダーから見て優先度の低いお客さんの場合は、時によって散々な扱いをうけることがあります。また、1つのお客さん先に関与する組織は複数あるため責任の所在は判り辛く、意思決定者からお客さんへは何層もの隔たりがあり、実際にサービスを行う人々がその顧客を失う事で受ける打撃というのは微々たるものであることが多いため、コミットメントは強いとは言えないことが多々あります。いざプロジェクトが始まると、経験の浅い人ばかりが派遣されてきたり、プロダクトのデリバリーがベンダーの都合のみで遅れたり、というのは残念ながらよく聞く話です。

一方、ベンチャー企業の場合、コツコツと成果を出し生き残るためには、一件一件のお客さんが重要ですから、リソースは少なくても精一杯頑張りますし、責任者、意思決定者、その他影響を直に受ける人が直接お客さんに応対することが多いため、何かトラブルが起きた時にも早期に思い切った対処ができることがあると思います。

もちろんお客さんにも寄りますが、この点は結構無視できない強さのように思います。如何でしょうか?

翻って考えると、ベンチャー企業自身もその違いを肌で感じる事が時折あると思います。例えば、有名な弁護士事務所や会計事務所や投資銀行を使った方が安心かと思ったら、上の方の人には中々時間を割いてもらえなかったり、担当者のレベルや仕事の質がイマイチだったり、というケースもありますよね。

この優位点をお客さんにどう説得するかということは、また難しい問題です。相手の弱点を叩いて説得しようと試みるよりかは、競合相手がxyzを提供するにはa、b、cをする必要があるというように事実を挙げる形で、お客さん自身が判断できるその材料になる事を客観的に提示するのが良いかもしれませんね。信憑性を疑われると元も子もないですから。

思いついたままツラツラ書いてしまったのでおかしな部分があるかもしれません。もしかしたら、この個人の意思というよりは組織の特性に由来するサービスの相違ということは、平等・公平の境をくっきりさせたがり、組織の上下に大きな溝があるアメリカの企業のケースの方がよりしっくりくる話なのかもしれません…。

競合の対処について気付く事があったらまた触れたいと思います。コメント大歓迎です。
もう睡魔に勝てなくなってきましたので、また後日。

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