「物は言いよう」もスキルかも
どうも。今日は公の発言の話です。
さて、物は言いよう、という表現がありますよね。何だかひねくれたような人のように思われがちではありますが、ある程度必要なスキルだったりするのかな、と思うこともしばしばあります。特にアメリカではいわゆる弁舌巧み系な人が多かったりするので(偏見かもしれませんけど)、ストレートに物事を語るとその分ネガティブに解釈されてしまうことも多々あるような気がしています。
嘘をつくのではないけれども、不利になり得る情報を違った角度から表現することで良く聞こえるようにすることは、程度の差こそあれ、ビジネスの世界内外で頻繁になされています。マスコミの注目を浴びるようになった人が、以前とは違うスムーズな受け答えをするようになったりして、「PRの人に叩き込まれているんだろうな」と思うこともありますよね。
やりすぎはどうかと思いますが、こういう言い方が出来るかもしれない、ということをちょっと考えて見るのも、もしもの時の為の良いエクササイズになるかと思うので、今日はベンチャー企業に応用できるかも、という例に触れたいと思います。
先日とあるVCの方のブログにあったものなのですが、冗談交じりにかなり極端な例をあげています。事実そのままの文と「改善された」文を比較してみて下さい。
“Our revenue is off by 90%” = Revenue is aligning with market dynamics.
(売上げは予定の10%しか達成できなかった →「売上げは市場の動きに沿っている」)“Product returns are over 75%” = Direct customer feedback is at an all time high.
(製品の返品率は75%以上 →「顧客から過去最高水準に及ぶ直接のフィードバックを受けている」)“Our 10 million marketing spend yielded little results” = Marketing has provided a clear view on customer intentions.
($10Mも費やしたマーケティングの成果は殆ど見られない →「マーケティング活動により顧客の明確な(要らないという)意図が確認できた」)“Our servers are crashing every 3 minutes” = We have demonstrable interest in our web properties.
(3分ごとにサーバーがダウンしている →「当社のウェブサイトが注目を集めている明確な証拠がある」)“Our facebook app has been universally vilified as a spyware infested piece of crap” = Through extensive Web 2.0 virally focused social media, we’ve fully engaged our customers with worldwide impact.
(当社のfacebookアプリはスパイウェアのようだと非難されている →「Web 2.0的なソーシャルメディアにおけるクチコミ活動が功を奏して、当社は世界中の顧客と密な関係を築いた」)
どうでしょう。かなり詭弁っぽくはあるのですが、要点は掴めますよね。次の取締役会かなんかで試してみては如何でしょう。もちろん、こういう表現を聞いた場合には、「それって実際どういうこと?」ってちゃんとツッコミましょうね。
では今日はこの辺で。
6. 3月 2014 at 7:50 pm :
[…] 権力と結びついているのだろう、きっと。 巧みな言い換えの例というのがあって、 これは傾聴に値する。 […]