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プレゼン資料作成のコツ – 基本編

どうも。今日はネタも特になかったので、日頃気になっているプレゼンテーションの話を。

プレゼンの構成、プレゼンの仕方、というのは其々重要な点なのですが、今日はパワーポイントでスライドを作成する際の技術的なことに触れたいと思います。確かにスライドの美しさで資金が調達できるわけでも、お客さんを獲得できるわけでもないのですが、見た目というのは些細なようで実は結構影響力があるものです。プレゼンの内容とは別に、全体的な印象を左右しがちなんですね、これが。人間、やはり見た目には弱いのです。

特にベンチャーの場合は、プレゼンや他の資料が洗練度にかけていると、余計に怪しまれがちです。他にもやる事が沢山あるのですごい労力を掛けるわけにはいきませんが、ちょっとしたコツを適用するだけで結構改善されるものです。私は以前コンサルティング業をしていたため、パワーポイント資料はとんでもない数を作成してきました。その中で色々学んだ事は皆様にもご活用頂けるものだと思いますので、僭越ながらシェアしていきたいと思います。取りあえず基本編ということで、今日はポイントを5つ。

1. 必ず自社用のスライドテンプレートを使用する
ブランドはやはり重要です。パワーポイントに付随のテンプレートをそのまま使わないこと。自社のウェブサイトや名刺等と統一感があるように、できればデザイナーに一式作ってもらうこと。それがだめでも、自社のロゴを活用して、色彩やテーマは他のものと統一感があるように自分で作成すること。

2. 色を多用しない。使用可能なカラーパレットを規定しておく
沢山の色を使うとうるさいですし、全体に統一感がなくアマチュアな感じになってしまいます。スライドのテンプレートに合うように、使う色を基本3色、最大でも5色決めておきます。その際は補色とか同系色とかも気にしてみると良いでしょう。チームの誰もが使えるように、スライドの表紙に使用可能色で色付けしたテキストボックスを貼り付けておくと効率的です。自社のカラーにもよりますが、なるべく原色だらけという状況は避けた方が無難です。規定された以上の色が必要だという時には、むやみに増やさず、グラデーションの1つ横の色で対応するか、色の濃淡を変えることで対応したほうがすっきりします。

3. 目的に応じたテキストの分量を心がける
プロジェクト提案等の配布を目的にした資料では、説明を直接聞いた人でなくても把握できるように、文章を多めにするのが効果的ですが、通常のスクリーンに映して行うようなプレゼンテーションでは、なるべく文章を少なくする事。確かに個々人のスタイルにもよりますが、一般的に聞き手の数が多ければ多いほど、文章は少ない方が効果的です。人にとってチャートやグラフは記憶に残るものの、文字となると頭に残らないだけでなく、読まない人も多いのです。文章をチャートにする技術は少しずつでも身につけていきましょう。色々と役に立ちます。

4. 意図を持って色付けすること
何でもかんでも色をつけると非常にうるさくなって、何を表現したいのか分かりづらくなります。色付けするのは、区分けのためなのか或いは強調のためなのか等を意識して余分な配色は避ける事。強調の場合はチャートのなかで強調したい部分にだけ色をぬって他は白やグレーにするなどして使う色を限るのも効果的です。また、色には特性があることも理解しておくと良いでしょう。例えば、赤は進出色といって飛び出して見えるのに対し、青は後退色で引いて見えます、そして黄色は膨張色で実際より大きく見え、紫は伸縮色で実際より小さく見えます。チャートやグラフの配色にはこういった特色を効果的に活用すると良いでしょう。例えば、売上グラフのあまりみられたくない製品Aの線は青くして、強調したい製品Bの線は赤くする、マーケットシェアを示すバブル図では自社を黄色の円で、競合他社を紫などの伸縮色で示すなどです。

5. 色だけでなく、全ての絵や記号、動きは意図的に使用すること
論理的なつながりがないのに矢印でつないではいけません。なんか寂しいからといって全然関係がないクリップを貼り付けてはいけません。そして論理的な意味合いも、リズムや強調の意味合いも何もないのにアニメーションを使うことは絶対に避けましょう。意味もないのにくるくる廻って跳び入ってくる文章は人をイライラさせますし、印象はガタ落ちします。スライドのページ展開も同様。紙芝居で半分まで引いてからゆっくりと等のトリックがあったのは次のページにそうする事で効果的になる絵があったからです。通常、ビジネススライドにそんな手の込んだ作りはないので、ページ展開のアニメーションはほぼ100%無意味です。

如何でしょう。当たり前と思われる方もいらっしゃるかとは思います。ですが、様々なベンチャーのプレゼンを日々見るにつけ、こういう技術的な部分で損している場合を良く見かけますので、老婆心で書いてみました。また折に触れポイントを紹介していこうと思います。

今日はこんなとこで。

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