フォーカス、フォーカス、フォーカス!
今日はGoogleがYouTubeを$1.6Bで買収する交渉をしているらしい、というニュースが飛び交っていました。うーん、どういうもんですかね。著作権の話もありますしね。YouTubeの買収に関する憶測はちょっといい加減落ち着いてほしいな、と思っています。
そのGoogleですが、色々なプロダクトがバラバラに混在しすぎていて根幹のサーチ技術への取り組みも不十分な状態に陥っているので、プロダクト全体のシナジーを考慮して整理・調整に取り掛かっている、という内容の記事が今日のLos Angels Timesにありました。この8年間スタートアップから大企業への道を走り続けてきてた煽りがあるようですね。
昨日書いたことにも繋がるのですが、ベンチャー経営においてコアの部分にフォーカスすることは成功には欠かせません。小さい企業ではあらゆることをカバーできませんから、ピンポイントな部分での専門性やスピードが最大の武器になります。アイディアのコアが固まってビジネスを立ち上げたうちはまだ良いのですが、次第にプロダクトを増やしたり、顧客の要望に応えてフィーチャーをたしたり、異なるマーケットに展開したりしていくにつれ、コアから少なからずズレてしまうことが往々にしてあります。ましてや企業規模が大幅に成長した場合は自分が見えていない部分でこのズレが更に加速する傾向が否めません。
事業戦略がきちんとあって、プロダクト、顧客、営業等の個別戦略がそれにきちんと呼応して実践されているのが理想ではありますが、なかなかそうトップダウンに物事は進まないのが世の常です。なので定期的にコアの部分とその時点のスナップショットの事業状態にズレがないかを確認し、ある場合は先延ばしにせず一刻も早く調整する必要があります。日々のオペレーションにとらわれていると客観的にズレを認識するのは難しいのですが、敢えて一歩引いて考える時間を強制的にでも持つべきです。
ベンチャー企業の場合、最初の顧客とくに一流の大企業の顧客を得ることに非常に労力を費やしますよね。そしてこのように力関係の差が明確にある場合、契約の面でかなり大企業に有利な物をのまざるを得ないことも多いですし、顧客を逃すのを恐れて結構無理を聞いてしまったりもします。そうしているうちに、自社のコアからちょっとズレてしまうようなカスタムソリューションを提供する事に多大なリソースが使われたり、当初想定していなかった業界に応用するプロジェクトを持ちかけられて、キャパシティーを超えて事業を拡張しすぎたり、という危険があらゆる所に潜んでいます。ある程度は仕方ないにせよ、これを続けてはベンチャー企業の競争力はかえって低下していきます。怖さを乗り越えて、時にはこういった顧客の要望やプレッシャーを跳ね返すことも必要なのです。
Googleの場合、今はものすごい資金力がありますから、この調整をここまで先延ばしにしてしまってもつぶれはしませんが、小規模の企業の場合はこういったミスが命取りになることが容易に想像できるかと思います。
とにかくフォーカスです。そしてフォーカスし続けること。どんなスピードで前進しようとも、ぶらつかないよう、しっかりと地に足をつけていくことが大事です。
今週はこんなとこで。皆様、良い週末を。
10. 10月 2006 at 5:29 pm :
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