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「Work 101」

どうも。今日は仕事における処世術について、先日たまたま本屋さんで手にした本が面白かったので、紹介したいと思います。

組織の中で自分のやりたいことを実現し、人から認められ、昇進したり等することは、残念ながらそれ程容易なことではありませんよね。良い仕事さえしていれば上手くいくはずだというわけではなく、暗黙の了解、不文律が結構あるものです。人によっては早い時点でそういったものを感じ取ってサラッと世を渡っていくのですが、私はあまり得意ではないですし、若い頃を思い返せば、そういった不文律の存在に対しても本当に鈍かったなぁと思います。

この本は社会に出る学生や新社会人向けに、時には厳しく、時にはユーモアたっぷりに本音を伝え、その現実を踏まえた上でどのように自分にプラスになるようにしていくかを、詳細にアドバイスしています。ビジネスランチの作法から、社内外での人脈の築き方、苦手な上司の対処法、自分の実績のアピールの仕方、仕事の辞め方から次の職探しまで、かなり実践的な内容です。

アメリカ(特に西海岸)の多くの企業はカジュアル且つフレンドリーなので、一見何でもありのように感じますが、実はそういった不文律は結構ありますし、また人の回転が速く、下の人を育てるというカルチャーがあまりないので個人個人がゲームのルールを理解して処世術を身につけていくことは、ある意味日本でよりも重要だったりします。アメリカの企業に勤めていて、そのことを薄々感じていらっしゃる方、一読の価値はあると思います。

どちらかというと大企業で生き延びるという視点で書かれていますが、小さな組織でも役立つことは少なくありません。自社内においてもそうですし、また、自分の顧客が大企業である場合、担当者の置かれている立場を理解するという意味でも非常に為になります。他の企業で働いた経験がないまま起業した方々には特に、顧客やパートナー企業の方々との関係を築いていく上で、「あちら」の世界を垣間見ることができるので役に立つと思います。

日本でも最近は転職当たり前の世界になってきていますから、適応できる部分もあるかと思いますし、日米カルチャー比較としても面白いと思いますので、興味のある方はぜひ。

日本企業でのこういった不文律について良い本がありましたら、ぜひ教えて下さい。